家事のフレームワーク 「実行結果の判定」について

SEワーママです。

前回は「維持」フェーズについて解説しました。
今回は、これまた衝突の多い「実行結果の判定」について解説します。

読むのに3分かかります。

 

【要約】

 

  • 家事の実行が終わった後に、家族みんなが満足出来る落としどころを探るフェーズ。
  • このフェーズに取り組むと、家族間での認識の齟齬が分かる。
  • いつも喧嘩が多いのはどこのフェーズですか?

 


【「実行結果の判定」フェーズについて】

「実行結果の判定」フェーズは、その名の通り、ひとまとまりの家事を実行した後に、その家事を”判定”するためにあるフェーズです。

家事の結果を判定だなんて…と思われるかもしれませんが、家事フレームワークにおける「実行結果の判定」は、良い!悪い!を決めるものではありません。

家事の目的は、生活を維持すること。一緒に生活する家族であっても、衛生観念や、快/不快のレベルは異なることが多いです。
そんな中で、どのように家族みんなが満足出来る家事を実行していくのかーその指針を決めるのが「実行結果の判定」のフェーズです。
たとえば、こんなことが発生します。

  • 家事を必要としていた要求は満たされたか?
  • お互いの要求に差異はなかったか?
  • 次にその家事をする人、また、維持フェーズをメインで行う人に、連絡漏れなどの支障が無いか?

  • もっと改善出来る点はあったか?

     

【何がおいしいの??】

このフェーズを意識することにより、お互いの『認識の齟齬』を洗い出すことが出来ます!

今現在、家事を実行した後に、お互いの間にコミュニケーションはあるでしょうか?
お礼を言う、無くなった備品を連絡する、やり残しを注意する、そんなコミュニケーションが多いと思いますが、いかがでしょうか。

過去の我が家では、「ちょっと、ここお願いしたのにやってないよ」というような、ネガティブ方面へのコミュニケーションが非常に多かったです…。
私自身が家事にこだわりが多く、スキルも高く、やや潔癖で完璧主義、さらに言うと視力がとても良い(左右ともに1.5)ため、細かいところの汚れややり残しがすごく見えてしまうんですね(^^;
(自分で書いておきながら、この面倒臭さに辟易する…)

フレームワークを意識するようになると、以下のように考えるようになります。

 

  • 「実行結果の判定」フェーズに至るまでの、どこか他のフェーズに問題があったのかもしれない。
  • このフェーズに私と夫の認識の齟齬が多いのかもしれない。

 

事実、私と夫の衛生観念はとても違っていました。
例えば、風呂の排水口の掃除だと…

私→髪の毛を取り除き、ネットとフタも洗剤で洗う
夫→髪の毛を取り除く。それ以外は大掃除でOK

別に夫が不衛生、ということを言いたいわけではなく、夫はそもそも、それまでの男性一人暮らしという生活において、髪の毛が排水口に溜まって汚す、という体験をしてきていない、という、単なる実体験の差なのです。

これを単なる「やり残し」で終わらせるのではなく、「この結果を判定すると?」と考えて欲しいのです。
そうすると、「 実行結果の判定」のフェーズによって、普段意識することの少ない、家族間の経験の差、認識の齟齬、価値観の差を洗い出すことが出来るのです。

そこには、なぜ相手の家事に満足できないのか?の答えが隠されています。 


【で、何が辛いの??】

お互いの認識の差が埋まっていないと、実行した家事に対して、やっていないほうが満足出来ない、という結果が生まれます。

このフェーズにどのような判定を設けるかは各家庭によって異なりますが、このフェーズで対立を繰り返すと、「どうせ文句言われるのならやらない」「任せても満足できないからシェアしない」という選択が生まれてきます。

 

また、このフェーズは個々の価値観や習慣に大きく左右されるので、感情的になりやすいという側面もあります。

家事をやる or やらないの諍いよりも、やった後の諍いが多いご家庭は、このフェーズに問題があると見て良いでしょう。

要求が満たされないのも、自分の努力が評価されないのも、お互い辛いもの。

諍いを無くすことはすぐには難しくても、「どのフェーズで諍いが起きているのか」を知るだけでも、確実な一歩です。

 

 

【まとめ】

 相手の家事のやり方に不満がある時は、このフェーズを見直そう。

やっていない相手に文句を言われたら、やり方が悪いのではなくて、相手が狭量なのではなくて、認識が一致していないだけだと考えよう。

長い時間を一緒に過ごす家族だから、お互い知り合うために時間をかけることは、無駄にはならないよ。